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May 31, 2011

アルミンクファンではないけれど

アルミンクファンではないが、この春のアルミンク、新日フィルの騒動について少し書いておきたい。

アルミンクと新日フィルは4月の新国立劇場の「ばらの騎士」公演に出演予定だったが、主要歌手とともにアルミンクが降板。新日のお客のみならず、オーケストラ内部からも音楽監督アルミンクへの不満が外部へ流出、今後の関係、契約、演奏会は如何に…。というのが、騒動の内容。
もちろん、内部ではいろいろな事情もあったろうし、そもそも今回のことは単なるきっかけで、その前からあったんじゃないかとも勘繰っている。

いろいろあったかも知れないけれど、新国立劇場のキャンセルは理由にして欲しくないのが、僕の気持ち。4/7からのオペラ公演の指揮者だったら、3月末には来日する必要があるだろうし、出演かキャンセルかはその前には決めなきゃならなかったでしょ?
3月末の来日なんて、お願いできないって。絶対。来ると言われても良く考えろとアドバイスするよ。

現に僕は極めて親しい外国人の3/27の来日をやめた方がいい、と延期させました。
余震だらけ、計画停電、電車の間引き、一番の心配は原発の爆発。
最悪、原発が爆発し、きのこ雲が上がり、関東一円にも死の灰が降る…。本気で心配したよ。あれから2ヶ月経っても収束してないんだから…。今でも来日演奏家のキャンセルが続いている中、当時の判断は当然のこと。

5月の新日定期は不当なバッシングを受けたアルミンクの応援のつもりで、聴きに伺いました。


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May 22, 2011

アルミンク、新日マルティヌー他を聴く(2011年5月21日)

2011年5月21日(土)14:00開演 会場:すみだトリフォニーホール
新日本フィルハーモニー交響楽団

#476 定期演奏会
郷愁に浸る音楽がここにある

■プログラム
ドヴォルジャーク作曲 交響的変奏曲 op.78
ブラームス作曲 ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調 op.102
マルティヌー作曲 交響曲第3番 H.299

■出演者
指揮:クリスティアン・アルミンク
ヴァイオリン:アリッサ・マルグリス ※
チェロ:タチアナ・ヴァシリエヴァ ※

アルミンクの4月新国立劇場キャンセルに揺れる新日フィルの演奏会。
僕はメータのチャリティに心から感動した口だが、
3月の時点で海外時にいる外国人に(それが音楽監督だったとしても)
来日して欲しいと言えるものではないと思っている。アルミンクがどう
判断をしても責められるものでは全く無いというのが僕の考え。

震災後アルミンクの初コンサート(本当の初は5/20だが)。
曲は渋くてマルティヌーがメイン。ドヴォルザークも未聴の曲。
ブラームスは代演。

まずはドヴォルザーク。
初めて聴く曲だったが曲も演奏も良かった。
曲は洗練されたスラブ舞曲のよう。
ドヴォ節やスラブ特有のメロディが随所に出てくるけれど、
舞曲にしていない分、洗練された感じ。
オケの演奏も良かった。こんなに良いとは思っていなかった。

ブラームスのダブルコンチェルトは
主にソリストに満足できず。
スケールの大きい曲だから、たっぷりと鳴らして歌ってほしいが
物足りない。代演のせいかはわからないが。
オケもブラームスにしては音色が明るい気がしたが気のせいかも。
正直少し弛緩していたように聴こえた。

メインはマルティヌー。
この作曲家については全く知らず。
チェコの作曲家。
時に激しくときに美しく、比較的聞きやすい良い曲でした。
長すぎないのも良かった。
演奏も良かったです。
アルミンクの演奏は遅いテンポのところは弛緩した感じ。
緊張が保たれないように聴こえた。
これは気のせいなのか?指揮者のせいなのか?オケのせいなのか?

渋いプロで、代演もあり払い戻しOKだったし、入りはもう一つだったが
演奏会としては良かったと思う。

追)
マルティヌー演奏後、カーテンコール。
指揮者がオケをたたせようとした際、オケが立たず。
これって普通はオケが指揮者を称える時に、拍手はあなたのものですよ、との意で行うことがあるが、昨日は3回立たなかった。これはやはり反抗の意だろうな。コンマスとの握手も少なかったし。

追)コールアングレが良かったなあ、と書くのを忘れていたので追記します。フルート、クラリネット、オーボエと木管がいいな、と思いました。
マルティヌーはピアノも印象的だった。


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May 08, 2011

N響アワーにてノリントンのベト1を聴く(2011年5月8日)

N響アワー(2011年5月8日)
鬼才ノリントンの魅力
~ 最近の演奏会から ~

エレジー    ( エルガー作曲 )
交響曲 第1番 ハ長調 作品21    ( ベートーベン作曲 )
交響曲 第1番 変イ長調 作品55 から
   第4楽章    ( エルガー作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ロジャー・ノリントン

[ 収録: 2011年4月16日, NHKホール ]


ノリントン指揮のN響、ノンビブラート奏法(ピュアトーンと言っていた)による
演奏。
ノリントンの指揮はすこぶる面白い。エルガーは普通に振っていたがべートーヴェンの交響曲1番ではいちいち全部振らない。きっかけだけ出して手を止めていたり、演奏家任せに見えるところがある。
だが出てきている音楽はノリントン節炸裂で、アクセントやテンポやらも普段のN響とは一味もふた味も違っている。特に4楽章の出だしのところはテンポも速いし、指揮はきっかけしか出さないし、これは合奏が難しい。
イヤーしっかり合ってる。コンマス、篠崎氏よく頑張った。ノンビブ奏法もたまには良いではないか。

エルガーの4楽章も良い演奏だ。こちらはそれほどノンビブの効果があるのかどうか分からないが、気持ちいい演奏っぷり。金管も良さそう。

6月にこの演奏会の模様が全曲放映されるそうなので楽しみにしたい。

3/10のチャリティ、ノリントンとの4月の定期、本日の定期と何やらN響がいいぞ。この調子で熱い演奏が続いて欲しい。

追)チェロのトップは結構ビブラート掛けていた。癖が出ているのか反抗心なのか・・・。

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N響定期、英雄の生涯(コンサートマスター;キュッヒルさん)を聴く(2011年5月8日)

5月8日 ( 日 ) 3:00 PM
第1700回定期公演 Aプログラム
尾高 尚忠 / 交響曲 第1番 作品35
R. シュトラウス / 交響詩「英雄の生涯」作品40
(ヴァイオリン・ソロ|ライナー・キュッヒル)

指揮|尾高忠明

4月はずいぶんいろいろ聴きに行っってしまった。
6月もいい演奏会がずいぶん一杯あって、結構たくさん予定を
入れてしまった。5月はちょっと自粛するつもり。もう一回位かな?
まだ分からないが。

今日はN響の貧民席(自由席:1500円)でRシュトラウスの
「英雄の生涯」を中心のプログラムを聴く。
一番の目当てはウイーンフィルからやってきたゲスト・コンマスの
キュッヒルさんの演奏。

まず前半は今日の指揮者尾高忠明のお父さんの交響曲第一番。
1楽章と2楽章が残っているそう。
1楽章はいきなりものすごい大不協和音で始まる。
何と表現したらいいか?
R・シュトラウスを思い起こすところやシベリウスやフランクを
感じるようなところもあり、まあまあ、面白い。金管も頑張っていた。
現代音楽というより20世紀に作られたロマン派の末裔のような感じ。

2楽章は1楽章ほど盛り上がらず、あれよあれよという間に
終わってしまった。

正直、まとまった感想は持てないでいるが、N響の演奏は
熱の篭ったよい演奏だったと思う。

後半はR・シュトラウス、英雄の生涯
特筆すべきは妻をあらわすと言うVnソロ。
音が美しいのもあるが、絶妙なニュアンス。
音に表情があるといったらいいのか。聴いていてとても気持ちが
いい。もっと聴きたい。

金管、木管も緊張感のある熱演。
N響のトランペットやホルンは音をはずしてばかりという
悪いイメージがあったが最近は結構良い気がする。

尾高も力の入った指揮振りでよいシュトラウスを聴けた。

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May 05, 2011

何故オケ好きは声楽(オペラ含む)が苦手?

先日、学生時代の友人(間もなく30年来)と集まる機会があった。
近況などを話し、僕はオペラの話などしてみるのだが、
全く興味を持ってもらえない。しょうがないか。

これは、大体普通の反応である。クラシックと親しみがあっても
オペラを含む声楽物には大抵興味がない。
クラシックに興味がない人に「オペラ好きで」などというと
「高尚な趣味をお持ちで」などと言われるが、相手は確実に
引いている。だから、オペラ好きを言いふらさない方が無難だ。
オペラ好きと言うだけで変人扱いに近い。

でも、まあこれもある意味では当たり前かもしれない。
日本では声楽の発声方法で歌われる音楽への馴染む機会が
本当に少ない。また、日本語があの歌唱法に乗りにくいという
ことがあるかも知れない。そもそも音楽の教師も声楽出身以外
は歌曲、オペラに興味がないかも知れないし。
それでも40年近く前、僕の小学校ではお昼の放送でよく
クラシックがかかっていた。当時は全然興味なかったが
それでも幾つか覚えている。
闘牛士の歌(カルメン)
蚤の歌(ムソルグスキー)
♪むーかしおおさま、のみっを飼ーーい
 ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ノミッ♪
こんな曲を歌わせたり、いろいろな演奏で聴かせたら
歌物好きが増えないかな。

では、歌物、声楽的発声を受入れられる、聴いて美しいと
思ったり、楽しいと思ったりするのはどんな人なのか?
これが正直よくわからない。どうやら男性より女性の方が
抵抗はなさそう。でもどんな人がというとよくわからない。
自分の場合はどうか?

前にも書いたが、僕がオペラ好きになったのはウイーンで
セビリアの理髪師を観た時から。
でもその時も自分がオペラファンになるとは思っていなかった。
セビリアの二日前にはこうもりも観た。この選曲が良かった
のかも知れない。どの曲にだかわからないが、とにかく歌手の
超絶技巧ぶりに口をあんぐりあけて、感心すると言うより驚いて。

こうもりだったらチャルダーシュ、セビリアだったフィガロの歌う
早口の歌だったり、アルマヴィーバ侯の歌うアリアだったり、
幕の終わりの重唱だったかも。

そうしてウイーンから帰って、思い返すとオペラって良かった
という記憶はあるが、自分でも半信半疑。本当に楽しかった?
で、オペラのDVDを買ってきた。モーツァルトのドン・ジョバンニ。
この選曲良かったかも。何しろ名アリアだらけで話の筋も明確。

そして、このDVDを楽しむことができて、初めて自分がオペラ
好きになったことを自覚した。

オペラ好きになったキーワードは「超絶技巧」と「親しみやすい
アリア」だろうか?「超絶技巧」は器楽好きにも受入れ易いと
思う。声が楽器と思えるし。
そうそう。もう一つのキーワードは「字幕」。ウイーンではもちろん
日本語字幕はないが、粗筋を読み込んで英語字幕を見ていたら
なんとなくどんな場面かは理解ができた。
あとは日本で実演にしてもDVDにしても字幕があれば、少なく
とも意味は分かるのでオペラを映画や芝居のように見ることが
できる。

そのようにして、僕はオペラ好きになっていった。

主題から少しそれるが、オペラが楽しくなると、本当に世界が
広がる。
ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニ、ワーグナー、ヴェルディ、
プッチーニetc。これらの作曲家はオペラを見ないと殆ど
その成果に触れることができない。僕もオペラを見る前は
大体素通りしていた。ワーグナーは管弦楽曲集などあるが
それだけ聴いていると木を見て森を見ないことになりそう。

名だたる指揮者でオペラを振らない人は少ないだろう。
逆に言えば、オペラを振ることは彼らにとって当たりまえの
ことなのだ。(もちろん、オペラの商業的公演は日程が
かなり押えられるので、オーケストラの音楽監督になれば、
そうそう頻繁にピットには入れないだろう。)
だから、指揮者の仕事を評価するにしてもオペラを素通り
することはできなはずだ。

「オケ好き」から「オペラも好き」になることができて本当に
良かった!老後の(あと20年?)楽しみの幅が広がりました。

なかなかオペラ好きを増やすのは難しいが、騙されたと思って
試して欲しいなあ。一度好きになれば音楽の世界が倍に
広がるよ!

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May 03, 2011

新国立劇場バレエ「アラジン」鑑賞記(2011年5月2日)

昨日はバレエを見てきた。新国立劇場「アラジン」。
バレエは昨年のカルミナブラーナについて二回目。
あとは新国立の正月のガラコンサートで何場面かを見ただけ。
全くの門外漢だから見当違いのことを書くかも知れないが
ご勘弁を。

2011年5月2日19時開演

演出・振付:デヴィッド・ビントレー
照明:マーク・ジョナサン
作曲:カール・デイヴィス
指揮:ポール・マーフィー
装置:ディック・バード
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
衣裳:スー・ブレイン
アラジン       山本 隆之
プリンセス     本島 美和
ランプの精ジーン 吉本 泰久
魔術師マグリブ人 M.トレウバエフ


アラジン、あのアラビアンナイトのアラジンである。
多少子供っぽいかなと思ったが、たまにはいいかとバレエを
見ることにした。バレエのいいのは、安い券種でもチケットが
とりやすいこと。オペラの争奪戦がうそみたい。

さて、アラジンの音楽。
このバレエの振り付けの前に先に音楽ありきだったとのこと。
その音楽はなかなか華麗で劇的、美しく、激しい。
色々な曲に似ているというと失礼かもしれないが、
僕が思ったのは、スタートレックの音楽とか、海を描いた音楽とか
あと、中国風のメロディーはプッチーニのトゥーランドットを思い出させた。
多分に効果を狙った感が高く、なにやら映画音楽っぽい感じもある。

でも、フルオーケストラでダイナミックに演奏されるとなかなか
気持ちよい。深みや緊張感は少ないが踊り有りきなので仕方ない。
テンポも自由にはならないし音量だってピアニッシモとか小さく
なり過ぎるわけにもいかないだろう。

バレエはランプの精とか魔術師などお顔を青く塗ってまさにその役に
ぴったりの衣装もつけて、でもおふざけじゃなく、ダンスは見事(当たり
まえだが)。
プリンセスやダイヤモンド(の精?)の流麗な踊りも素敵。お目当ての
女性ダンサーの筋肉(背筋・腹筋)も見られて満足。
粗筋を読み込んでいれば、見ていて十分話も分かる。

楽しかった。次はクラシックバレエに挑戦してみようか?

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